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更新日:2022年2月25日

令和4年第1回定例会(知事提案説明要旨)

令和4年第1回県議会定例会の開会に当たり、提出いたしました議案等の説明に先立ち、県政運営に関する所信の一端を申し上げます。

第1 県政運営の基本方針

新型コロナウイルス感染症対策

本県における新型コロナウイルスの陽性者数は、累計で6万8千名を超え、これまでに273名の方の尊い命が失われました。

ここに改めて、亡くなられた方々のご冥福を謹んでお祈り申し上げますとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

また、強い使命感を持って最前線で治療にあたっておられる医療従事者の方々をはじめ、感染対策にご尽力いただいている全ての皆様に対し、心から敬意と感謝の意を表する次第であります。

新型コロナウイルスとの闘いは3年目を迎え、まさに長期戦の様相を呈しております。

この間、ウイルスは、デルタ株やオミクロン株へと変異しながら感染拡大を続けています。

本県では、医療崩壊が目前に迫るという未曽有の危機に直面した感染の第5波を、入院病床の拡充やワクチン接種の加速化、県独自の「非常事態宣言」の発令などにより乗り切り、ウイルスとの共生を前提に、社会経済活動の再開に向けいち早くスタートを切りましたが、年明け以降、新たな変異株・オミクロン株により、状況は一変いたしました。

私といたしましては、県内で初めての感染例の確認後直ちに、薬局等での無料検査を開始するとともに、入院病床・宿泊療養施設の稼働数の大幅な引き上げや、病院・福祉施設における3回目のワクチン接種の前倒し、小学校におけるリモート学習の要請など、先手先手で必要な対策を講じてまいりました。

加えて、新規陽性者数の増加により、社会経済活動の維持に支障が生じている状況なども踏まえ、政府に対し、本県への「まん延防止等重点措置」の適用と、その延長を要請するなど、この難局を乗り越えるための努力を続けているところであります。

依然として感染の第6波の中にあり、予断を許さない状況が続いておりますが、今後とも、県民の命と健康、そして暮らしを守ることを最優先に、刻々と変化する感染状況をしっかりと分析しながら必要な対策を講じ、新型コロナウイルス感染症の一日も早い収束を目指してまいります。

最近の社会・経済の状況

さて、最近の世界情勢を見てみますと、新型コロナウイルスの感染拡大に加え、米中対立の激化やロシアによるウクライナへの侵攻など、国際社会のパワーバランスは複雑化し、混迷を深めてきております。

また、気候変動問題が世界的な課題となる中、カーボンニュートラルへの対応を次の成長の原動力とする潮流が加速し、エネルギー構造の転換をはじめ、社会経済全体の大変革が迫られております。

そうした中、我が国では、バブル経済の崩壊後、「失われた30年」とも称される低成長が続いております。

この間、1人当たりのGDP・国内総生産は、世界トップレベルから20位台へとその地位を大きく後退させ、賃金の伸びも主要先進国の中で最低の水準で推移し、賃金上昇の流れからも取り残されております。

もはや、乾いた雑巾を絞ると例えられるコスト削減とそれによる賃金抑制は、限界を迎えようとしていると言っても過言ではありません。

私は、こうした現実から目をそらし、これまでの延長線上で物事を考えていては、日本の更なる成長は難しくなるのではないかと強い危機感を抱いております。

新型コロナウイルスによるパンデミックは、社会経済に不可逆的な変化をもたらしました。

オンライン会議やテレワークが浸透するなど社会のデジタル化が加速し、地方移住への関心の高まりに伴い東京一極集中にも変化の兆しが現れ、また、デリバリーサービスやアウトドア需要が高まるなど、人々の価値観や行動様式は大きく変化しました。

こうした変化に加え、日本は、急速に進む人口減少という最大の課題に直面しており、生産年齢人口が大幅に減少する中、技術革新や人への投資などにより労働生産性を高めるとともに、外国人材も積極的に活用しながら、次の成長につなげていくことが不可避となっております。

時代はまさに、将来の予測が困難な「非連続の時代」を迎えています。

この困難な時代を乗り越え、本県を更に大きく発展させるため、私たちには、変化や失敗を恐れず、新しいことに果敢に挑戦し、自ら未来を切り拓いていくことが求められています。

こうした困難な状況の中ではありますが、私は、茨城の更なる発展のため、その先頭に立って、挑戦を続ける決意を新たにしているところであります。

これまでの取組

私は、知事就任以来、人口減少が進む「今後1 0 年間」が勝負との考えのもと、「挑戦」「スピード感」「選択と集中」の3つの基本姿勢を県庁全体で共有しながら、数多くの挑戦を重ねてまいりました。

企業誘致では、常に全国トップクラスの実績を上げ、今年度事業化した「圏央道インターパークつくばみらい」においては、造成前に立地企業を募る事前エントリーにおいて、昨日時点で、公募した5区画に対して、57社から、倍率にして約12倍となる多くの申し込みをいただくなど、好調を維持しております。

「儲かる農業」の実現では、「茨城モデル水稲メガファーム育成事業」により、事業着手から3年で、稲敷市、結城市、河内町の3地区において、100ヘクタールを超える大規模経営体を育成いたしました。

また、農産物の輸出では、昨年11月に、全国で初めて米国本土向けのメロン輸出を実現するなど、輸出先国・販売ルートを着実に広げてまいりました。

喫緊の課題である医師確保では、「最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科」の第2次目標に選定した神栖済生会病院の整形外科において、新たに順天堂大学から医師2名の派遣を受けることとなり、目標の7.5名に対し、これまでに4.2名を確保いたしました。

次世代を担う「人財」育成では、計画した10校中8校の中高一貫教育校を開設するとともに、民間企業等から校長を公募し、優れたリーダーシップや組織マネジメント能力を有する方を採用いたしました。

こうした成果は、常に新しいことに果敢に挑戦する姿勢を貫き、茨城の潜在能力を引き出してきたことによって成し遂げられたものであり、コロナ禍においても、将来の飛躍につながる種を蒔き、しっかりと育てることができたものと考えております。

「新しい茨城」づくりに向けて

そうした中、私は、先に申し上げた「非連続の時代」は、またとないチャンスであると捉えております。

このチャンスを活かすためには、10年後、20年後の茨城を見据え、いかに自分たちを差別化できるかが重要であると考えております。

変化のない時代には難しかった他との差別化も、変化の時代には、大きくその可能性が広がります。

「新しい茨城」づくりに向けては、企業誘致や県産品のブランド化、海外展開など、工夫と進化を重ねながら差別化に果敢に挑戦し、産業の収益力を高めながら、未来を担う人財の育成に大胆な投資を行うことで、医療や福祉といった県民の生活基盤の充実を図ってまいります。

特に、次の成長の原動力となるカーボンニュートラルへの対応では、「いばらきカーボンニュートラル産業拠点創出プロジェクト」を一層推進し、他県に先駆けて、本県の将来を担う高い競争力を持つ産業拠点の創出に挑戦するとともに、行政のデジタル化はもとより、新ビジネス創出支援や人材育成などに取り組み、本県におけるデジタルトランスフォーメーションを加速させるなど、中長期的な課題にも積極的に挑戦し、「活力があり、県民が日本一幸せな県」を目指してまいります。

今後とも、「いばらきの底力」を活かしてきたこれまでの改革路線のもと、「挑戦」「スピード感」「選択と集中」の3つの基本姿勢を徹底し、チャレンジを加速してまいります。

来月には、今後4年間の県政運営の基本方針となる新しい県総合計画の策定を予定しております。

新たな計画では、県民一人ひとりが幸せを実現できる環境の充実度を測る「幸福度指標」を県独自に設定し、抽象的な概念である幸福を「見える化」することで、政策の方向性を把握するとともに、本県の豊かさ・暮らしやすさを県内外に発信してまいりたいと考えております。

第2 予算の全体像

次に、予算について申し上げます。

令和4年度は、2期目を迎えた私の挑戦を、進化させながら、加速していく年であります。

このため、今回提案する令和4年度当初予算につきましては、県民の命と健康、暮らしを守り、社会経済活動との両立に注力するとともに、「いばらきの底力」を最大限引き出しながら、未来を見据えた施策を積極的に推進し、県民幸福度N o . 1 の「新しい茨城」づくりに挑戦するための予算として取りまとめました。

一般会計予算の総額は、1兆2,816億79百万円であり、令和3年度当初予算と比較して1.0パーセント、134億99百万円の減、新型コロナウイルス感染症に係る対策額を除いた比較では、2.3パーセント、265億15百万円の減となっております。

歳入につきましては、企業収益の増加に伴う法人事業税の増収などにより、県税収入を374億円増の3,981億円、特別法人事業譲与税を180億円増の489億円と見込む一方、地方財政計画を踏まえ、普通交付税を99億円増の1,947億円、臨時財政対策債を635億円減の265億円と見込んでおります。

この結果、実質的な一般財源の総額につきましては、0.7パーセント、50億円増となる7,280億円を計上いたしました。

一方、歳出につきましては、一般行政費が、新型コロナウイルス感染症対策経費の増により、2.3パーセント、110億円増の4,946億円となっております。

公共事業費は、特別会計及び企業会計を含む公共事業全体で、6.5パーセント、73億円減の1,044億円となっておりますが、国の「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」等と歩調を合わせて計上した1月補正予算と合算した場合の比較では、5.4パーセントの減となります。

特別会計は13件で、総額4,640億82百万円、3.0パーセントの増、企業会計は6件で、総額1,254億42百万円、1.9パーセントの増となっております。

第3 主な施策

次に、令和4年度の主な施策について申し上げます。

第1は、新型コロナウイルス感染症対策についてであります。

引き続き、感染拡大防止と医療提供体制の確保・充実を図ることとし、検査体制の拡充や受入医療機関への病床確保支援、ワクチン接種体制の強化と接種の加速化に取り組んでまいります。

また、県民生活等を支援するため、学校におけるリモート学習の推進や、放課後児童クラブ等の感染防止対策などに取り組むとともに、県内産業等への支援として、経営改善や新たな事業分野への進出等に取り組む企業に対する資金繰りを支援してまいります。

現在、県内の感染状況は下げ止まりの状況にあり、病床につきましては、確保した877床に対する稼働率が昨日時点で49パーセントとなっております。

現時点で、感染の第5波のような医療崩壊の危険性は高まっておりませんが、今後とも、感染状況と病床のひっ迫状況を見極めながら、医療提供体制をしっかりと確保してまいります。

一方、今回の第6波では、陽性と判断された方が自宅療養中に亡くなるという大変痛ましい事例が発生しております。

このため、高齢者や基礎疾患のある一人暮らしの方などに対し、宿泊療養施設への入所をこれまで以上に強く要請するとともに、経口薬の早期処方の推進に向け、従来の院内処方に加え、薬局と連携した院外処方の体制を構築するなど、対応を強化してまいります。

3回目のワクチン接種につきましては、医療従事者に続き、福祉施設の入所者等に対する接種がほぼ完了いたしました。

一方、高齢者への接種は、23日の時点で、対象の62パーセント、約39万8千人となっておりますが、接種率が低調な市町村を主な対象として、県の大規模接種会場における特別枠の設置を決定し準備を進めるなど、早期の接種完了に向け、全力で取り組んでいるところであります。

引き続き、県の大規模接種会場の開設時間の延長や、重度の基礎疾患がある小児へ- 6 - の集団接種の実施など、接種体制の拡充を図りながら、市町村と連携し、スピード感を持ってワクチン接種を推進してまいります。

なお、新型コロナウイルス感染症等へのより適切かつ迅速な対応を図るため、保健福祉部を「保健医療部」及び「福祉部」に再編することとし、保健医療・福祉それぞれの分野における感染症対策や、医師確保、児童虐待対応などの課題にも、より一層注力できる体制を整備してまいります。

第2は、新しい豊かさについてであります。

 

質の高い雇用の創出等

まず、質の高い雇用の創出等についてであります。

 

若者が望む質の高い雇用の場をできる限り多く創出できるよう、大きな成長が期待される半導体や次世代自動車関連産業などをターゲットとし、戦略的な企業誘致を展開してまいります。

また、先に申し上げました「圏央道インターパークつくばみらい」における旺盛な立地ニーズを逃すことなく、本県の持続的な発展につなげられるよう、新たに坂東市において、県施行による開発を進めてまいります。

一方、労働力不足への対応として、全国知事会とも連携しながら、国に対し、特定技能外国人に係る在留資格の要件緩和などを要望するとともに、今月9日には、ベトナムやインドネシアに続き、モンゴルで大学等を運営し、日本への就職実績も多い新モンゴル学園と、人材の受入れ等に関する覚書を締結したところであります。

今後、同学園が運営する大学等の学生に対して、オンライン等も活用し、就職ガイダンスや県内企業との就職面接会を実施するなど、県内企業への就職を促進してまいります。

新産業育成と中小企業等の成長

次に、新産業育成と中小企業等の成長についてであります。

先に申し上げましたカーボンニュートラルへの対応として、本県臨海部を起点に新エネルギー供給体制の整備や立地企業のエネルギー構造の転換が一体的に進められるよう、企業間連携による先導的なモデル構築から設備投資までを支援してまいります。

また、後日追加提出を予定しております令和3年度補正予算案において、大規模製造業等におけるカーボンニュートラル対応のため、200億円という全国でも類を見ない規模の基金設置を提案することとしておりますが、こうした支援策を積極的に活用することにより、プロジェクトを強力に推進してまいります。

喫緊の課題となっております中小企業の事業承継につきましては、これまでのM&Aマッチングの実績や経営者からの要望等を踏まえ、新たに業種ごとに事例紹介セミナーを開催するとともに、マッチングをサポートするコーディネーターを拡充するなど、案件の掘り起こし強化とマッチングの加速化に取り組んでまいります。

強い農林水産業

次に、強い農林水産業についてであります。

本県を代表し差別化できる農産物として、常陸牛、豚肉の「常陸の輝き」、梨の「恵水」、栗、メロンの「イバラキング」の5品目に重点化し、メディアにも取り上げられる話題性のある取組を強力に進めてまいります。

併せて、高級店への営業活動等にも精力的に取り組み、更なる高価格での販路を開拓してまいります。

また、常陸牛につきましては、更なる肉質向上を図るため、オレイン酸比率など新たな肉質基準を定め、他県産和牛との差別化を目指してまいります。

令和2年の販売農家1戸あたりの生産農業所得は、前年の全国15位から10位に改善しましたが、品目別での所得減少が顕著な、れんこんやはくさい等の露地野菜について、差別化した商品づくりと需要のある品目への転換などを進めてまいります。

国内外での需要が堅調な「かんしょ」につきましては、引き続き生産拡大に取り組むとともに、実需者とのマッチングなどによる国内シェアの拡大と海外への販路拡大を強力に推進してまいります。

農業経営の大規模化につきましては、農地集積による規模拡大に加え、分散した担い手の農地を集約化することで、より生産性を高める新たな取組を開始し、本県の水田農業を牽引する大規模経営体を育成してまいります。

林業の成長産業化につきましては、自立した林業経営の確立に向け、森林湖沼環境税を活用し、森林経営の集約化や再造林を更に進め、木材の安定供給体制を強化するとともに、県産木材の新たな需要を開拓してまいります。

水産業の成長産業化につきましては、本県産シラスの競争力強化のため、新たなロゴマークを活用したPRを首都圏で展開するとともに、ICTを導入した先進的な養殖事業の実証や、本県産キャビアの市場づくりに取り組んでまいります。

また、水産物輸出拠点の整備のため、波崎漁港後背地への大規模水産加工場の誘致を進めてまいります。

ビジット茨城~新観光創生~

次に、ビジット茨城についてであります。

2021年上半期の観光入込客数は、2019年同期比で約4割減が見込まれるなど、依然として厳しい状況が続いております。

 

このため、今後の感染状況を見極めながら、「いば旅あんしん割事業」の再開を検討してまいります。

また、本県の強みであるキャンプやサイクリングを最大限に活かし、アウトドア事業者と異業種のビジネスマッチングによる新事業・サービスの創出や、豊富な食資源などの魅力と組み合わせた新たな旅行企画の全国公募に取り組むなど、「稼げる観光地域づくり」を推進してまいります。

さらに、令和5年秋の「デスティネーションキャンペーン」に向け、本年11月には、全国の旅行事業者やメディアなどを招聘する「全国宣伝販売促進会議」の開催を予定しておりますので、本県の魅力を積極的に発信し、旅行商品の造成につなげてまいります。

国際観光・インバウンドにつきましては、オンラインによる商談会やSNSを活用した映像プロモーションなど、海外との往来再開に備え、情報発信を一層強化してまいります。

また、ゴルフやサイクリングなど本県の強みを活かした滞在型、高付加価値の観光コンテンツの造成や、二次交通と連動した周遊観光の促進に取り組み、コロナ収束後の観光需要を確実に本県へ取り込めるよう、準備を進めてまいります。

自然環境の保全・再生

次に、自然環境の保全・再生についてであります。

湖沼の水質保全につきましては、森林湖沼環境税を活用し、霞ヶ浦における汚濁負荷を軽減するため、NP型高度処理型浄化槽の設置促進や、小規模事業所の排水規制の強化などに重点的に取り組むとともに、涸沼や牛久沼などの水質浄化を推進してまいります。

また、令和5年秋には、「誰かじゃない 僕が育てる 緑の日本」をテーマとして、本県で第46回全国育樹祭の開催を予定しておりますことから、農林水産部に「全国育樹祭推進室」を設け、開催準備を進めるとともに、育樹祭を契機として緑化運動の機運醸成を図り、茨城から森林・林業の魅力を全国へと発信してまいります。

フードロス削減につきましては、「いばらきフードロス削減プロジェクト」の加速化に向け、食品関連事業者等を対象にフードロスの需給調査を実施し、賞味期限間近の食品等を消費する意向のある事業者とのマッチングを強化するとともに、フードバンクへの食品提供やリサイクル飼料化に向けた原料選定・成分検査等の研究に取り組んでまいります。

新たな産業廃棄物最終処分場の整備につきましては、安全性に配慮した施設整備に向け、廃棄物処理や地盤工学などの専門家を交えた委員会の審議結果を踏まえ、基本計画の策定を進めてまいります。

引き続き、施設の安全性を最優先に、周辺環境との調和や交通安全対策にもしっかりと取り組んでまいります。

第3は、新しい安心安全についてであります。

県民の命を守る地域保健・医療

まず、県民の命を守る地域保健・医療についてであります。

医師確保では、「最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科」の第2次目標の令和4年度中の達成に向け、引き続き、重点的に対策を進めるとともに、全国トップクラスとなる9大学、61名に増員した地域枠による医師の養成・定着を推進し、医師不足と地域偏在の解消に取り組んでまいります。

また、地域保健や健康危機管理の中核を担う保健所につきましては、庁舎の老朽化対策と機能強化を図るため、来年度、土浦保健所の建て替えに向け、基本設計を実施してまいります。

自殺対策につきましては、従来の「いばらきこころのホットライン」による電話相談に加え、SNSやAIチャットボットなどICTを活用することにより、女性・若者へのアプローチを強化するとともに、新たに、自殺ハイリスク者への対応として、きめ細かなカウンセリング等を実施する伴走型支援を導入することで、自殺の要因となる個別課題の解決を図ってまいります。

健康長寿日本一と福祉の充実

次に、健康長寿日本一と福祉の充実についてであります。

人生百年時代を見据え、生活習慣病とその重症化を予防するため、減塩の日「いばらき美味しおDay」の普及啓発等を一層推進し、県民の減塩意識の更なる醸成を図ってまいります。

介護人材の確保につきましては、新たに、海外の日本語学校から本県の介護福祉士養成校へ修学できるルートを開拓するとともに、選抜された技能実習生に対し、集中的な日本語学習支援を実施することで、介護福祉士国家試験合格者の増加を図ってまいります。

また、介護職員の負担軽減のため、センサー付きベッド等の介護ロボットや事務処理の効率化などに資するICT機器の導入を促進してまいります。

障害者の就労機会の拡大につきましては、企業における障害者雇用への理解促進に加え、新たに仕事の切り出しの提案や企業と就職を希望する障害者とのマッチングなどを行う「障害者雇用推進アドバイザー」を配置するなど、更なる雇用の創出を後押ししてまいります。

あすなろの郷の再編整備につきましては、県立施設として整備するセーフティネット棟などの実施設計を進めますとともに、県と民間事業者の役割分担と連携協力のもと、入所者の円滑な移行に向けて準備を進めてまいります。

災害・危機に強い県づくりと安心して暮らせる社会

次に、災害・危機に強い県づくりと安心して暮らせる社会についてであります。

激甚化・頻発化する自然災害から県民の命と暮らしを守るためには、ハードとソフトの両面から災害・危機に強い県づくりを進めていく必要があります。

そのため、国の「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」の予算を最大限に活用しながら、流域全体であらゆる関係者が協働して治水対策に取り組む流域治水のほか、道路の冠水対策や橋梁の耐震化などによる強靭な緊急輸送道路ネットワークの整備、港湾の地震津波対策、更にはインフラの老朽化対策を進めるなど、県土の防災・減災対策をより一層推進してまいります。

また、市町村と連携し、住民参加の避難訓練とマイ・タイムライン作成を組み合わせた、より実践的な「避難力強化訓練」を実施してまいります。

安心して暮らせる社会を維持していくためには、水道水の安定供給が不可欠であります。

このため、今月22日に、本県水道が目指す将来像とその実現のための取組の方向性を示す水道ビジョンを策定したところであります。

今後、ビジョンに掲げた1県1水道の実現に向け、市町村と連携しながら水道事業の広域化を推進してまいります。

また、老朽化した警察署について、県民の利便性向上と警察活動の拠点としての機能向上を図るため、令和5年度の共用に向け、太田警察署の建設工事を進めるとともに、新たに令和8年度の共用を目指し、古河警察署の基本設計を実施してまいります。

第4は、新しい「人財」育成についてであります。

次世代を担う「人財」と魅力ある教育環境

まず、次世代を担う「人財」と魅力ある教育環境についてであります。

「県立高等学校改革プラン」に基づく県立高校の再編整備につきましては、本年4月、石下紫峰高校及び結城第一高校において、外国人生徒を地域の担い手として育成・支援する体制がスタートいたします。

また、つくば工科高校をサイエンス専科高校へ、友部高校をIT専科高校へ改編するための機器整備を進めるとともに、中高連携の取組として、中学2、3年生を対象に科学技術やITに関するオンライン講座を開始するなど、令和5年度の開校に向け、準備を進めてまいります。

私立学校につきましては、教育条件の維持向上を図るため、引き続き運営費に対する助成を行うほか、意志ある児童・生徒が経済状況に関わらず学びの場を選択できるよう、私立小中学校等の授業料減免に係る補助上限額を大幅に引き上げるなど、支援を拡充してまいります。

加えて、産業構造の変化により、高等教育の必要性がこれまで以上に高まる中、県全体の4年制大学進学率を向上させるため、大学教授や予備校講師等による進学講演会の開催により、進学機運の醸成を図るとともに、高校1年生を対象に、AIドリル等の活用により基礎学力を向上させる取組を進めてまいります。

日本一、子どもを産み育てやすい県

次に、日本一、子どもを産み育てやすい県についてであります。

安心して結婚や出産、子育てができる、きめ細かな支援体制構築などの環境づくりが求められていることを踏まえ、「いばらき出会いサポートセンター」に導入したAIマッチングシステムの利用促進や相談体制の強化に取り組むなど、結婚を希望する男女の出会いの場の創出に努めてまいります。

また、様々な事情により家庭での養育が困難な子どもたちの養育環境の充実を図るため、里親制度の普及から研修、要保護児童とのマッチングとアフターケアに至るまで、里親を包括的に支援する民間フォスタリング機関を県内2か所に設置し、里親支援を推進してまいります。

さらに、児童虐待事案の早期発見・早期対応を図るため、「いばらき虐待ホットライン」にSNS相談を導入するとともに、児童福祉司等の専門職の増員により、児童相談所の体制を強化してまいります。

併せて、市町村による児童虐待の未然防止に向けた体制整備や子育てに不安を抱える家庭への訪問などの新たな取組を支援してまいります。

学び・文化・スポーツ・遊びを楽しむ茨城

次に、学び・文化・スポーツ・遊びを楽しむ茨城についてであります。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、県民のスポーツへの興味関心は非常に高まってきております。

今後も、本県スポーツの振興に力を入れ、体力の向上や人格形成、健康の保持など、スポーツの持つ様々な力と魅力を広く発信してまいります。

世界で活躍するトップアスリートの育成につきましては、今年度発掘したジュニアアスリートに対し、県内大学やプロスポーツチーム、本県出身のオリンピアン等と連携した育成プログラムを実施してまいりましたが、引き続き、県スポーツ協会や関係団体と連携しながら、計画的な選手の発掘、育成、強化に努めてまいります。

サイクリングにつきましては、「サイクリング王国いばらき」の実現に向け、サイクリストの受入環境やサイクリングルートの更なる充実など、誰もが気軽に安心して楽しめる環境づくりを進めてまいります。

自分らしく輝ける社会

次に、自分らしく輝ける社会についてであります。

一人ひとりが尊重され、誰もが個々の能力を発揮できる社会づくりは、本県の持続的な発展の基礎であります。

そのため、私は、多様性を認め合うダイバーシティ社会の構築に向け、昨年7月に「いばらきダイバーシティ宣言」をスタートさせ、企業や団体等に参加を働きかけてきたところであり、現在、110社に参加いただいております。

今後は、宣言企業等が具体的な行動に移せるよう、県独自の指標「ダイバーシティスコア」の作成を通じ、企業等におけるダイバーシティの推進状況を「見える化」するとともに、先進的な取組を行う企業等をモデル企業として紹介するなど、全県的な取組を促進してまいります。

ケアラー・ヤングケアラーにつきましては、条例の施行を踏まえ、県内の中学・高校の生徒などを対象とした実態調査により現状を把握し、今後の支援のあり方を検討するとともに、県民の認知度向上と理解促進を図るため、普及啓発にしっかりと取り組んでまいります。

第5は、新しい夢・希望についてであります。

魅力発信No.1プロジェクト

まず、魅力発信No.1プロジェクトについてであります。

県では、これまで、常に話題性のある取組を提供するなど、各種メディアでの本県の露出拡大に努めてまいりましたが、その効果は、広告換算額で100億円を超えるまでになっております。

この流れを一層加速し、本県の更なる魅力向上を図るため、県内の観光資源や県産品等について、時季に応じて各種メディアへ集中的にパブリシティ活動を展開するとともに、インターネットによる動画配信やSNSを効果的に活用し、戦略的なプロモーションを進めてまいります。

また、アンテナショップ「イバラキセンス」につきましては、オンラインストアなども活用しながら、県産品の販売促進やマーケティングに取り組むとともに、首都圏における情報発信拠点として、商品力の強化やメニューの充実、訴求力のあるイベントの実施などにより、メディアでの露出拡大や話題化に努め、本県の魅力をしっかりとPRしてまいります。

世界に飛躍する茨城

次に、世界に飛躍する茨城についてであります。

国内市場が縮小する中、新たな市場を海外に求めていくことは、これからの県勢発展に不可欠であります。

そのため、農産物、加工食品、酒等の県産品について、引き続きオンラインと対面を組み合わせた営業活動により、販路開拓が期待される国・地域での商流構築に向けた挑戦を進めてまいります。

特に、今月21日に食品の輸入規制緩和が決定された台湾については、今後の往来再開も見据え、現地におけるビジネスマッチング等に取り組むとともに、茨城を強烈に印象づける他県でも例のないプロモーションを展開するなど、私自ら先頭に立ち、県産品の輸出拡大と本県への誘客促進を図ってまいります。

また、世界に挑戦するベンチャー企業の創出につきましては、昨年末より米国のベンチャー企業支援機関と連携して、約2か月にわたる支援プログラムを実施してまいりました。

先月28日には、海外展開を目指す6社が、多数の海外投資家に向けてプレゼンテーションを行い、ビジネスマッチングを図ったところでありますが、引き続き、優れた技術シーズの発掘から創業・成長・定着までの一貫支援を通じて、新たな事業展開や投資の呼び込みなどに取り組んでまいります。

若者を惹きつけるまちづくり

次に、若者を惹きつけるまちづくりについてであります。

若者に魅力ある働く場を創出し、東京圏から本県への新しい人の流れを加速するため、企業誘致を積極的に進め、成長分野の本社機能移転などを実現してまいります。

また、県内企業の魅力発信に取り組むとともに、大学・産業界との連携による就職面接会や企業説明会の開催、インターンシップの実施などにより、若者の県内就職を促進してまいります。

先月発表された住民基本台帳人口移動報告では、昨年1年間の社会移動が、現行の集計方法となった2014年以降で初めて、転入超過になるなど、人々の地方移住への関心が高い状況にあります。

このため、不動産に関する専門家のサポートのもと、市町村が運営する空き家バンクへの物件登録を推進するなど、移住検討者向けの「住まい」の情報を充実させ、本県への移住を更に促進してまいります。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

次に、デジタルトランスフォーメーションの推進についてであります。

急激な人口減少、コロナ禍による生活様式の変容などが進む中、AIなどのデジタル技術の活用による地域課題解決を目指し、今年度、公募により医療や観光分野などの10のプロジェクトを立ち上げ、実証実験に取り組んでまいりました。

今月17日には、成果報告会を開催し、各プロジェクトの成果を広く周知したところであります。

今後は、自動運転モビリティの医療分野への社会実装など地域課題解決のモデルケースづくりや、新ビジネス創出に向けたビジネスプラン構築支援、データサイエンティスト等の人材育成などに取り組むほか、県政の様々な課題について、専門家も交えた庁内の推進体制を構築し、デジタル技術を活用した解決策を検討するなど、県民・企業の皆様がDXの効果を実感できる取組を進めてまいります。

活力を生むインフラと住み続けたくなるまち

次に、活力を生むインフラと住み続けたくなるまちについてであります。

つくばエクスプレスの県内延伸につきましては、ポストコロナ時代を見据えた地方創生の実現に向け、県総合計画に位置づけた4方面案について、その絞り込みに必要となる調査・検討などを行い、来年度中を目途に延伸方面の一本化を図ってまいります。

県内の高速道路につきましては、東関道水戸線の未開通区間である潮来インターチェンジから鉾田インターチェンジ間の整備が進められており、昨年12月には、国から令和7年度から8年度の開通目標が公表されたところであります。

また、圏央道の4車線化につきましては、令和4年度から順次供用する見込みとなっております。

引き続き、国等に対し、整備推進を強く働きかけ、県内高速道路ネットワークの充実と利便性向上を図ってまいります。

港湾事業につきましては、茨城港、鹿島港ともに、関連企業などと連携を図りながら、カーボンニュートラルポートの形成を目指し、港湾機能の高度化に向けた取組を進めてまいります。

また、企業ニーズを的確にとらえながら定期コンテナ航路の誘致などを進め、更なる港の利用促進に努めてまいります。

茨城空港につきましては、積極的に利用促進に取り組んだ結果、来月末から、神戸便が約1年半ぶりに1日3往復に増便することが決定したところであり、引き続き、県民の利便性向上と空港の利用促進に取り組んでまいります。

県北地域の振興

次に、県北地域の振興についてであります。

県北地域の振興にあたっては、新しい視点で物事に取り組む「人づくり」が重要であるとの考えのもと、今年度、地域外からの斬新な視点を持つ「起業型地域おこし協力隊」を新たに15名増員し、18名体制といたしました。

引き続き、協力隊の活動を支援することで地域課題の解決を図り、地域の活性化につなげてまいります。

また、地域の意欲ある企業が取り組む新たなビジネスプランの策定支援を通じ、チャレンジングな新事業の展開を後押しするとともに、他企業にも波及させてまいります。

「茨城県北ロングトレイル」につきましては、来月、現在の大子町区域から常陸太田市の竜神峡周辺まで約39キロメートルの開通を予定しております。

来年度は、日立市、高萩市の区域などでコースの整備を進めるなど、日本有数の距離を誇るロングトレイルコースを目指し、地域の皆様とともに新しい滞在・体験型のツーリズムを推進してまいります。

こうした取組と併せ、引き続き、部局横断的に「県北振興チャレンジプラン」の取組を着実に推進し、県北地域がゆとりと潤いのある「活力があり、持続可能な地域」となることを目指してまいります。

第4 条例その他

次に、条例その他について申し上げます。

条例は、新たに制定するもの1件、改正するもの15件、廃止するもの1件、合わせて17件であります。

新たに制定する条例は「畜舎等の建築等及び利用の特例に関する法律に基づき畜舎等の技術基準を定める条例」であり、一部改正を行うものは、先に申し上げました保健福祉部の組織再編に係る「茨城県行政組織条例の一部を改正する条例」などであります。

また、廃止するものは「土浦・阿見都市計画事業阿見吉原土地区画整理事業施行規程を定める条例を廃止する条例」であります。

条例以外の議案といたしましては2件で、「包括外部監査契約の締結について」などであります。

上で、説明を終わりますが、なお詳細につきましては、議案書等によりご審議の上、適切なご議決を賜りますようお願い申し上げます。

 

このページに関するお問い合わせ

政策企画部政策調整課総務

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2514

FAX番号:029-301-2039

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