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更新日:2024年4月15日
位置図(JPG:106キロバイト)>>公園計画図(筑波地域)(PDF:2,500キロバイト)>>公園計画図(水郷地域)(PDF:3,956KB)>>訂正表(PDF:77キロバイト)>>
自然環境整備計画(令和4年度~令和8年度)(PDF:128KB)>>事前評価用チェックシート(PDF:59KB)
本県と千葉県とにまたがる霞ヶ浦利根川等のいわゆる「水郷」の一帯と筑波山、加波山などの山塊が公園区域となっています。
水郷は利根川と我国第2位の淡水湖の霞ヶ浦、与田浦、北浦の湖沼群の作る水景で明るい水平な風景を成しています。湖の周囲には、東国三社の鹿島神宮、香取神宮、息栖神社と浮島、歩崎、天王崎の景勝地、アヤメで知られる潮来、水郷の典型「十二橋」があり、水性植物、水鳥の遊ぶ姿とあいまって、親しみやすい水郷景観を形成しています。
霞ヶ浦の北西に位置する筑波山と加波山、足尾山の山塊は標高は低いが関東平野から急にそびえているため気温差がはげしく植物の種類が豊富なことと共に垂直分布がはっきりと観察され自然観察の教室として大いに利用されています。なお、この地域は筑波山神社、加波山神社、東城寺、西光院、伝正寺、楽法寺等の神社仏閣が多く、筑波山頂へはケーブルカー、ロープウェイ、スカイライン、登山道が通じ山頂からの眺望がすばらしく関東平野が一望にできます。
霞ヶ浦、利根川地域は、洪積世の海進、海退によって生じた湾入海跡であり、大部分は低平湿潤の地です。そのうち、霞ヶ浦、北浦、外浪逆浦などは海跡湖であり、常陸利根川、横利根川、前川は利根川三角州の河道です。
鹿島神宮地域は海抜30~50mの洪積台地となっています。
霞ヶ浦、利根川地域の湖沼、河道には、ヨシ、マコモ、ヒメガマ、ウキヤガラ等の群落がひろがり、アサザ、ガガブタ、ジュンサイ等の浮葉植物、クロモ、セキショウモ、ササバモ等の沈水植物、周辺の湿地にはムジナモ等の食虫植物、アヤメ類を混じえた低湿原群落がみられ、特に、マコモ、ヨシの大群落は水郷景観を特徴づけています。
また、鹿島神宮、息栖神社周辺の台地にはシイ、タブ、クスノキ、モチノキ等の常緑広葉樹及びスギ、マツ、モミなどの針葉樹からなる社叢がみられ、特に鹿島神宮樹叢は県の天然記念物に指定されています。
この地域で目立った動物相は、特に鳥類の種類と数の多さにあります。湖面、湿原に生息するものにかぎりみてみると次のとおりになります。
昆虫類では、霞ヶ浦付近を北限とするベニイトトンボ、オオスジイトトンボをはじめその種類が多いといわれています。なお鹿島・息栖の林の中にはアゲハチョウなどが多いことで有名です。
筑波山塊では花崗岩の採取が古くから行われており特に桜川市は質のよい"糖目"が採取され、その加工業と共に地場産業として育成されています。
この花崗岩を貫くように突き出し山頂の男体山、女体山を作っているのが筑波山のハンレイ岩です。このように2峯に分かれたのは2本の断層により切られているためです。このハンレイ岩は堅く風化に強いので高所として残った原因です。女体山頂付近のハンレイ岩と花崗岩は長い間の侵食作用により崩れやすく奇岩奇石があり名所となっています。またこのハンレイ岩は転石として転げ落ち長い間風雨にされされ黒く苔むした石は"筑波石"として愛好家に親しまれています。
海抜 | 目標 | 主な植物の種類 |
---|---|---|
ブナ、イヌブナ、ムシカリ、リョウブ、ニッコウナツグミ、ズミ、トウゴクミツバツツジ、ニシキウツギ、バイカウツギ、イロハカエデ、ウリハダカエデ、キブシ、ツクバザサ、ツクバスズ、アズマネザサ、ホシザサユキノシタ、カタクリ、ウバユリ、ユキザサ、アマドコロ、エンレイソウ、ウスバサイシン モミ、イヌシデ、クマシデ、ミズキ、ネジキ、ヌルデ、シキミ、ミヤマシキミ、アキグミ、ツクバネソウ、ナルコユリ、ヒトリシズカ、フタリシズカ、ニリンソウ、イワタバコ、モミジガサ、カシワバハグマ、トリアシショウマ、チダケサシ、フモトスミレ、ギンラン スギ、ヒノキ、カヤ、イヌマキ、アカガシ、ツクバネガシ、ウラジロガシ、タブノキ、スダジイ、ムクノキ、エノキ、コナラ、ヤマナラシ、リンボク、ネムノキ、イヌツゲ、ツクバネ、ヤマトグサ、ヤマトリカブト、マツムシソウ、ヌスビトハギ、ノカンゾウ、マムシグサ アカマツ、クスノキ、タブノキ、カゴノキ、エゴノキ、クヌギ、カシワ、フクレミカン、ツルグミ、イタビカズラ、ヤマザクラ、サルトリイバラ、ツクバカゴメヅル、カモノハシ、ケカモノハシ、オケラ、カントウタンポポ、イヌノフグリ、オオバコ、ヒルガオ、ミミナグサ、ヤマハッカ |
||
877m | 頂上 | |
800 | 御幸ガ原 | |
700 | トンネル | |
600 | ツツジ丘 | |
500 | 風返峠 | |
400 | 白滝神社 | |
300 | 筑波町 | |
200 |
筑波山は標高僅かに877mでありますが、平野部から急に立ち上がっているため、高さによる気温の差がはげしく、標高100mにつき0.5℃の気温の差があり、山麓から山頂にかけ明確な植物の垂直分布がみられます。
筑波山塊と平野部が接する付近の社寺には常緑広葉樹の大木が残り樹林を形成しています。主なものは次のとおりです。
加波山頂付近は、ブナースズタケの林分があり主な植物は次のとおりです。
この付近は南方系と北方系の動物が混在している点が興味深く、平地性、山地性、高山性の諸動物が見られるので科学教育の場として大いに利用され得るところです。
森林が深くイノシシ、テン、イタチ、アナグマ等哺乳類の繁殖場所として適地であるとされています。
鳥類の種類は多く、特に春から夏にかけて全山いたる所でウグイスの美声をきくことができます。
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